私の初めてコレクション


「初めて」を、意識し出したのは、
いつからだろうか、ふと、考えると
いつの頃にも必ず「初めて」が、存在する、

初めて歩けるようになったあの日
タン タン タン タン 母が手をたたく
リズムに合わせ、よちよちしながらも
手のなるほうへ

できる、できると励ます声に、
うなづきながら進む私

じょうず、じょうず、できた、できたと
微笑んで抱きしめられた、初めての歩み

始めて一人で学校へ行ったあの日
ハンカチは持った、教科書は・・・

何度も言われ、ランドセルをひっくり返して
中身を全部出して調べたのにすぐ
「忘れた」と言って戻って来る、どうしてかな

もう忘れ物はない筈なのに、やはり
少し不安を隠せなかったのかな
でも行って見たらどうってことなかった

帰って来た時は、にっこりと笑顔で
学校での出来事を、話せるようになっていた

初めての恋は、浮気で欲張りな程、
有り得ない妄想を描き
抱えきれない程の愛の花束を、嬉しそうに
自慢げに見せびらかしていた若い頃、

いつもそばで僕を思い、そっと支えてくれていた
君のことになど目もくれず、

あの娘が好き、でも向こうの彼女の笑顔もいいと
目移りするだけで、彼女たちのために
僕が何かをしたいなどとは考えもしなかった

初めて君の愛に気付いたのは、もう、
君が離れた後だった、

かけがえのない人を失った寂しさに、後悔の涙

その後も、初めての仕事、初めての一人暮らしと、
たくさんの「初めて」が、
私の人生を、通り過ぎた
初めての昇進の時は、仲間たちの前で、
飲めもしない酒を、意識がなくなるまで飲み明かし、
結局、最後はみんなに迷惑をかけてしまった
痛い経験も、

最近、「始めて」と、思うことに、
なかなか出会えなくなっても、
いつでも「初めて」を、求めてその都度
襟を正す思いで迎えてゆく、

どんなに年を取って、長生きをして、
世を知り尽くしたとしても、必ずどこかに
「初めて」が、見つかる、

これからも未来に向かって新たな「初めて」と、
出会い、挑戦してゆく。




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